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メキシコの祝日

No.2016_02(2016年5月20日 更新)


今回のレポートでは、メキシコの祝日についてご説明します。ベニート・フアレス生誕日である3月21日は、メキシコで最も重要な祝日の一つです。

ベニート・フアレスは貧しい家庭に育ちましたが、メキシコ大統領を数期務めました。重要な政治家であり進歩的な改革者であった彼は、先住民族として始めて大統領に選出され、その偉業により国民的ヒーローといわれています。

ベニート・フアレスの誕生日は国民の祝日で、銀行、学校、役所や多くの企業が休みになります。生誕日には、大統領がメキシコシティで国旗の掲揚をおこないます。

ベニートは1806年、オアハカ州に生まれました。幼くして孤児となったため、家僕にならざるを得ませんでしたが、聡明さを認められて進学の機会を得、1934年に弁護士になりました。裁判官としてキャリアをスタートさせた彼は、その後オアハカ州の知事を務めました。メキシコの歴史上、彼が指導した時代は「北の改革」と呼ばれており、自由主義政治と社会改革を達成しました。彼は民主主義、平等の権利、先住民、教会と政治の分離、軍の統制など、多くの進歩的な改革に身をささげました。

また、同じ日にメキシコでは春の訪れを祝います。春分の間、ユカタン半島のチチェン・イッツァ遺跡の中央に位置するピラミッド、カスティーヨの周りに世界中から多くの人々が集まってきます。

日没時、光と影が蛇の姿を形作り、徐々にピラミッドの階段をうねりながら下って行き、最後には階段下部に彫刻された巨大な蛇の頭とつながるのです。

このピラミッドが何のために建設されたのかは不明ですが、一説では、マヤの人々には天文の知識があり、この建造物により季節の移り変わりを知り、夏至・冬至や春分・秋分といった節目を祝ったということです。


パイオラックス・メキシコ

2016年5月20日

PIOLAX MEXICANA S.A. de C.V. PM

■メキシコ特派員:K&P