第19回 自動車のばねの未来
みなさん、こんにちは。 暖かくなって、行楽シーズンになりました。 気持ち良い季節になると、車でどこかへ行きたくなりますよね。
今回は、「自動車のばねの未来」についてお話をします。
CO2削減について、多くの国が積極的に取り組んでいます。
地球環境を守るためですね。
私たちが普通に生活していると、知らない間にどんどんCO2を出しているんです。 CO2は、様々な燃焼によって作り出されているからです。 私たち人間も、酸素を吸って、体内で燃焼(エネルギー変換)して、CO2をはいています。 普段は、呼吸によってCO2をはいているなんていうことをほとんど意識することはありませんよね。
みなさんは、「エコカー」とか「ハイブリッドカー」といった言葉を、この頃、多く耳にしませんか? 既に所有しているという方も多いことでしょう。
全世界において急速に普及した自動車。 人類の発展に大きく貢献してきました。
ご存知のように、自動車は化石燃料の一つである石油(ガソリンや軽油など)やガス(大都市におけるほとんどのタクシーは、プロパンガスを利用しています)を燃焼することで動いています。 こうして、この便利な乗り物もCO2を排出しているのです。
そこで、「極力CO2の排出を減らそう」というテーマに基づいて、自動車メーカー各社は、積極的に研究・開発を進めてきました。 その結果、「電気でも動くし、ガソリンでも動く」という自動車が作り出されました。これが、ハイブリッドカーです。
ハイブリッドカーにとって最も重要な点は、車体を軽くすることです。 車体が軽ければ、ガソリンも電気もあまり消費することなく、長時間・長距離を走行することができるからです。
ハイブリッドカーの軽量化は、様々な角度から実現しなければなりません。 ボディなら、軽いのに丈夫でなければなりません。 エンジンなどの機構部分や電気系統のハーネス(コード類)も自動車全体の重量に対する割合は高いですから、なるべく軽量化しなければなりません。
この他にも多くの部品が自動車には使われています。
多くの部品と言えば、ばねです。
ハイブリッドカーに利用されるばねは、より一層、軽量でなければなりません。 そこで、「金属ばねよりも樹脂ばね」や「大きいばねよりも小さなばね」の条件が必須になってきています。
金属機構部品としての代表は、エンジンなどの燃料系やエンジンの動きをタイヤへ伝える駆動系、ブレーキなどの制御系です。
このような部分には丈夫な金属ばねを利用していますが、これからはより小型化・軽量化された金属ばねに変わっていくでしょう。
それと、「金属ばねでなければならない」という部分を除いては、今後益々、樹脂ばねが使われていくことでしょう。 それも、丈夫で軽い樹脂ばねですね。
さて、今回はここまでです。
ハイブリッドカーは、思った以上に力が出るし、それに静かですね。 CO2だけでなく、街の騒音も減らしてしまいますね。 これからは、ガソリンと電気で走るハイブリッドカーだけでなく、全くガソリンを使わず、他の燃料を利用した自動車も実用化されるでしょう。 楽しみですね。
それでは、みなさん、お元気で!
ばねっこ(筆)