工場のIoT化への挑戦。
独自の「スマート工場」
実現に向けて。
工場のIoT化への挑戦。
独自の「スマート工場」
実現に向けて。
生産技術職
機械工学部機械工学科卒
2019年入社
大学では「材料」を専攻しました。対象としたのはプラスチックです。軽くて高強度のプラスチックの開発に取り組みました。就職の軸としたのは、これら大学で学んだ知見を活かせる場であることです。メーカーを中心に見ていく中で、当社は多品種部品を製造している点や高い生産技術を持っている点に魅力を感じました。多品種部品を製造できるということは、それだけ幅広い技術を有している証であり、業務を通じてそれら技術を吸収することで、技術者として成長できる環境だと思いました。生産設備を自分たちで一から設計して組み立てる体制であり、すべて自分たちの手で作り上げることで様々な知識・スキルを得られると感じたのです。
入社後、希望通り、現在の生産技術のセクションに配属されました。最初に取り組んだのが、工場で使われる組み立てロボットの製造です。単に機械単体を設置するのではなく、作業者の負荷軽減も含め、生産工程全体を俯瞰して生産性の向上・最適化を実現する視点の大切さを学びました。
入社2年目から、新しいミッションが与えられました。それが現在の担当業務である工場のIoT化の実現です。当社としても初めての試みであり、もちろん、私にとっても新たな挑戦です。
IoT化の目的は大きく分けて二つあります。一つ目は、IoT化によって生産工程を可視化し、課題の早期発見を目指すことです。当社の製品生産は、どうしても人の手が必要になります。人それぞれのスキルにばらつきがあり、それは生産スピードや製品品質に影響します。生産工程の多種多様なデータを収集した上で、生産における課題を見出し改善に繋げることを目指します。
二つ目は、IoT化によって事前に設備の異常を把握できる仕組みの構築です。設備が故障すれば生産がストップする事態となり、著しく生産性が低下しかねません。そこで生産設備の振動や異音など、通常と異なる異常を早期に検知することで、設備の予防保全を実現を目指します。現在は富士工場の一部の設備で実証実験を進めている段階。近い将来、確かな結果を出したいと考えています。
工場のIoT化実現のため、データ収集を行って生産性の向上や効率化に貢献する結果を出すことが当面の目標です。そこで実現化のカギを握るのが設備のデータです。センサからのデータ収集に加えて、データをどのように保存するのか、データの正確性をどのように担保するのか、さらに最適なデータの可視化の検討など、日々データと向き合っています。さらにデータ上に何かしらの異常や課題が現れた場合、それは一時的か継続性があるのか、長期的な変化を見る必要があります。この工場のIoT化は初めての試みで手探りの中で業務を進めていますが、IoTという新しい世界を生み出す仕事であることにやりがいを感じています。IoT化を実現した後には、機械学習やAIの知識等DX分野の知見を蓄積して、さらにIoTを進化させた「スマート工場」を実現したいと考えています。そのためにも、新しい分野に貪欲に挑戦していきたいです。